女性の行動や言動に、振り回されたり、傷ついたりすること。男性でもあるのです。でも女性同士のほうが、受ける傷が深いかもしれませんね。

なぜならば、相手の女性が【なぜそのように振る舞うのか】女性のあなたなら、手に取るように分かってしまうからです。

相手に【振り回される】というのは、あなたが物理的に影響を受けてしまうこと。

話の流れで、相手の買い物などに付き合わされたあげく、アドバイスばかりさせられたのに、結局、相手はなにも買わなかったばかりか、帰りのカフェでも延々と相手の泣き言を聞かせられる。しかも会ったこともない彼氏の話。みたいなことですね。

相手にさんざん振り回されて、あなたは一日を棒に振ってしまうわけです。あなたは、休日の大切な時間を奪われてしまった。これは具体的な損失。いわば、【物理的ダメージ】というやつでしょうか。

相手に【傷つけられる】というのは、これは【精神的ダメージ】のこと。相手の行動や言動が、あなたの心に対して、直接、【精神攻撃】をかけてくるのです。

相手にさんざん振り回されて、ひとり帰宅したあなた。今日一日のことを振り返ると、なんとなくもやもやしてくるわけです。

彼女が欲しい服が決められなかったのが、なんだか、わたしのせいみたいに感じられてくる。カフェで彼女をうまく、なぐさめてあげられなかった。わたしがもっと良いアドバイスをしてあげられたら、ちがったのかな。

心の中は【不安】や【嫌な気持ち】でいっぱい。すこしだけあったはずの【やる気】もゼロ。もう、こうなるとストレス溜まるばかり。翌日の会社なんか行きたくなくなりますよね。

とくに、あなたのように20歳代前半の女性は、【まわりから認められなくてはならない】という自負が強く出てしまう時でもあるわけなのです。

人は誰でも、先輩や上司や友だちに【高く評価されたい】と思うわけですが、女性の場合、【愛されたい】と思うのですね。同じ状況では、男性なら【出世】したい、と思うところで。すこしだけ角度が違うのですね。

【出世】ならば、【結果】がすべて。実力だろうが、偶然だろうが、かまわないわけですよね。したがって超シンプル。

ところが【愛される】というためには、【立ち居振舞い】や【見た目】などプロセスが重要。他者から【いつ】【誰が】【どのように】見られたか、という細部が大事となるのです。

なぜならば、あなたは誰よりも【選ばれる女】とならなければいけないから。

あなたは【相手の目】を使って、相手があなたをどう思ったか、つねに自分自身を監視しているのです。【誰よりも愛されているか】とか【誰よりも選ばれてるか】とか、つねに不安で心がいっぱいになってしまう。

西洋占星術では、この【傷】を、【キロン】という小惑星(『カイロン』とも言う。)の位置で探知します。

【キロン】は、【傷】の場所も示しますが、その傷に対する【癒し】のありかをも指し示すという特徴があります。

ぼくの相談者の中にも、【傷を受けた】女性がいました。20歳代前半の方で、京都の会社で事務系の仕事をしていました。

その方の同僚がある日、結婚したんですね。めでたいことなのですが、彼女は同僚が結婚したことに大変強いショックを受けてしまい、なんと会社を辞めてしまったんです。そして、当時付き合っていた恋人とも別れてしまった。

理由は「あの子がわたしよりも先に結婚したから」

たしかに、相談者のホロスコープを見てみますと、【結婚】の感受点として【キロン】が妖(あや)しく輝いていました。

相談者は、ルックスや能力に関して、同僚を見下していたところがあったんです。そんな同僚が自分よりも先に【選ばれた】つまり【結婚】してしまった。

同僚が【選ばれた】ことで、【選ばれなかった】自分が際立った。べつに二人は、同じ男性を競い合っていたわけではないんですよ。しかし相談者は【傷】を負ってしまった。そして【激しい嫉妬】が起こり、自分自身を痛め付けてしまった。

しかし彼女の【癒し】の場所もまた【キロン】のある【結婚】なのです。

彼女は、もともと事務系の仕事に向いていなかった。そして恋愛自体にもさして興味がなかったことに気がついたのです。

彼女はいま、結婚式場のブライダルアドバイザーとして再就職を果たし、日々楽しく輝いて生活しています。結婚予定の女性を、どうしたらより美しく輝けるかを的確にアドバイスするので顧客も大喜び。

彼女自身、いまの生き方を気に入っているみたいで、
「仕事を辞めて本当に良かった」と言うことでした。