西洋占星術のなかで、占星術師を混乱させる概念が少なくとも一つあるのですよ。それは『下降するチカラ』と『上昇するチカラ』と呼ばれるものです。もしかしたら、このことを知らずに占星術師を名乗っている占い師もいるかもしれませんね。

西洋思想である『カバラ』のなかの『生命の木』的な概念に似ているかもしれません。西洋系の占いの知識体系においてカバラは『数秘術』や『タロット』の意味の原型として有名な基礎的概念なのですね。

西洋占星術においても、この2つのチカラは術のなかに組み込まれています。

実際の宇宙空間に正確なポイントを打つことは出来ませんが、西洋占星術上の宇宙には、いちばん『上』の頂点から、いちばん『下』の点に向かってパワーが下降、流出していく道が存在します。

はんたいに、いちばん『下』のポイントから、いちばん『上』の点に向かってパワーが上昇、流入していく道も存在します。

このいちばん『上』というのを、新プラトン主義派のプロティノスのような神秘思想家たちは『一(いち)なるもの』と名付けました。『全一者』とか『一者』とも呼ばれます。神様とか、宇宙全体を記述した数式とか、そういう感じのものです。ここから、すべてのものが流出していくのです。

『下』というのは、この宇宙、この世界のこと。つまり、あなたのことを指します。すべてが可能である世界。行動したり、祈ったり、願ったり、叶ったりする世界です。この宇宙空間上の地点は「ゆきて、かえる」存在のための、いわば旅の途中の中間地点にあたります。

つまり西洋占星術のなかでは、すべての存在は、往還するのです。

浄土真宗を開いた親鸞(しんらん)の説く『往相回向(おうそうえこう)』と『還相回向(かんそうえこう)』にも似ているかもしれませんね。人が死ぬと阿弥陀(あみだ)様に導かれて天国に行き(往相回向)、今度は阿弥陀(あみだ)様といっしょに「光」としてこの世に帰ってくる(還相回向)というアレです。

『下降するチカラ』は、おもに全体的な運気に関係します。「運命」的な事象や「棚ぼた」的な事象を見るときに使います。『上昇するチカラ』は「やる気」や「機運」のようなものを見るために使うのです。

西洋占星術をあつかう上で『下降するチカラ』と『上昇するチカラ』をイメージ出来ないと、各技法が意味を失ってしまうので、占術としてかなりあやふやなものになってしまいます。

表に整理してみますね。

技法下降・上昇
プログレス(進行図)下降
ネイタル(出生図)中間地点
トランジット(経過図)上昇
サイン(星座)下降
ハウス上昇

『ネイタル(出生図)』は、『下降するチカラ』と『上昇するチカラ』のちょうど中間地点です。

『トランジット(経過図)』と『ハウス』は『上昇するチカラ』を見るときに使います。『プログレス(進行図)』と『サイン(星座)』は『下降するチカラ』を見るのに使うのです。

『ネイタル』『トランジット』『プログレス』と【3重円】を使う占星術師って多いですけど、リノルナは【2重円】までしか使用しません。

ぼくの師匠は2重円の使い手です。だから、ぼくも2重円しか使わない。

すなわち『ネイタル』と『トランジット』の2重円か、『ネイタル』と『プログレス』の2重円か、です。そのほうが物事をシンプルに捉えることが出来るからです。

(次にすすむ)

里乃月リノルナの西洋占星術パーフェクト講座・初級編【第1期】
日時:2023年11月25日(土) 13:00~18:00
場所:京都ほしよみ堂
参加費:50,000円(税込、テキスト代込、お茶代込)
内容:

  1. 西洋占星術は「命占」
  2. 生時がわかる場合の占い方
  3. 生時がわからない場合の占い方
  4. 惑星
  5. ハウス
  6. 星座(サイン)
  7. アスペクト
  8. 実践問題

↓↓↓お申し込みは原宿占い学院からドウゾ↓↓↓

原宿占い学院https://harajuku-uranai.com/rinorunan_astrology_class/