もしも話していた人から「自分はバイセクシャルだ」とカミングアウトされたり、相手がバイセクシャルだと知ってしまったら、あなただったら何と答えますか?

「大丈夫、偏見ありません」

「そうなんですか」

大体の方は上記のような当たり障りのない言葉を返される印象があります。

学校教育にもLGBTQに関するものが取り入れられたり、ドラマや漫画などでも取り上げられることも増えてきたので、驚きつつも上記のように言って関わりを持ち続けてくれる人が増えてきたような気もします。

当たり障りのない言葉や拒絶、好奇の目で見られることは良くも悪くも慣れっこなので、自覚したての頃に比べて受け入れられるようになってきました。

バイセクシャルは、レズビアンやゲイのように同性しか恋愛対象になる訳ではなく、異性も同性も恋愛対象になります。

異性も恋愛対象になるのに、「どうして同性を好きになる必要があるのかな?」「どっちでも付き合えるなら異性と付き合えばいいじゃん」「異性となら世間的にも問題ないのに、あえて同性との恋愛という茨の道を進もうとするの?」と思う人もいるのだろうと思います。

異性も同性も恋愛対象になることは本当のことなんですが、【バイセクシャルである】と言う時点で、異性からも同性からも、好きになった相手に受け入れてもらえる可能性はぐんっと下がってしまいます。

自分と関係ない状況だとLGBTQを受け入れられるけれど、自分や大切な家族、友人などがLGBTQと深く関わることになってくると「それは話が別!」と言う方が実際は多いんですよね。

LGBTQと付き合ったら、自分や家族、周りからどんな目で見られるのか?どんな反応をされるのか?と距離を取られたり、下手をしたら縁を切られることも実はあるんです。

周りから反対されて後ろ指刺されてまで付き合いたいと思ってくれる人はいるようでいないんですよね。異性でもそうなのに、異性愛者の同性に「好きです!」なんて告白したらドン引きされたり、距離を取られたり、告白前の状況に戻れない可能性が非常に高いのはわかりますよね。

「異性も同性も好きになる人と付き合うと、自分の周りの人たち全員がライバルのように感じ、必要以上に嫉妬して楽しいはずの恋愛が精神的に疲れてしまうものになるのでは?」と考える方もいらっしゃいます。

また、同性愛者からも私たちバイセクシャルは「あなたは異性を愛せる。だからあなたは仲間ではない」と部外者扱いされ、受け入れてもらえないことがあります。もしくは「あなたは異性愛を推奨する世間の目を気にして異性を愛そうとしていただけで、本当は同性愛者なんだ」と暗示をかけるように伝えてくることも。

そんな訳で、異性を好きになったとしても、同性を好きになったとしても、自分が本当に好きになった人から同じ好きを返してもらえる可能性は【バイセクシャルである】というだけで考えられないほど低いんです。

→後編に続く