お仕事自体は、楽しいのに。
人間関係に気を遣うこと多いですよね。
なにしろ、上司、先輩、同僚、後輩という基本属性の人々がいて。それらがまた直属、他部署、得意先、関係先、等々枝分かれしていくわけです。
なかでも、上司と先輩には、とにかく気を遣いますね。だってあなたは20歳代前半で、まだまだ駆け出し。【仕事のコツ】がつかめないので、とにかく走り回って成果をあげるわけですが。彼らは、涼しい顔で仕事をしている。
なぜならば、
彼らは【仕事のコツ】や【暗黙知(あんもくち)】をたくさん知っていてラクに仕事がこなせているから。
と、あなたは考える。
そして上司や先輩の【叱責(しっせき)】【罵詈雑言(ばりぞうごん)】を甘んじて受け止めてなんとか【仕事のコツ】を得ようと考える。そして毎日へとへとになって家路に就くというわけですね。
日々の労力の7割くらいが、【上司や先輩への対応】に消えていくという人、けっこう多いみたいですよ。
あなたのために、はっきりさせておきたいことが一つだけあります。それは、【叱責】する上司や先輩は、たんにあなたの無知をいいことに【ストレス解消】をしているに過ぎない、ということ。
ましてや、「これは、あなたのために言っているのよ」などというセリフが、彼らの口から出てきたら、これはもう、いますぐ逃げたほうがよろしい。
彼らの言葉をどれだけ受け止めようが、あなたに【仕事のコツ】や【暗黙知】が手に入ることはないのです。
じつは、仕事をする上で、いちばん必要なのは、【運(うん)】があるかどうかなのです。上司や先輩には、たしかに【運】がある(あった)わけです。もちろん。そうでなければ、別の人が、あなたの上司や先輩になっている、というだけのことなのです。
あなた自身の【運】をあげるには、イヤな上司や先輩からの影響をできる限り排除することです。
ぼくのお客様の相談のなかから、例を出してみましょう。
その方は、20歳代前半の女性で、事務職。会社で経理の部署に配属されています。
よく気のつく女性ですので、例えば、営業部のオフィスに備品の棚卸し作業などで出向きますとついつい頼まれて、足りない備品を買い出しをしたり、領収書の整理を手伝ったり。そうしているうちに、社内で小間使いのようなあつかいをうけるようになってしまう。
そうなると、彼女の中でもなにか違うし、本来の経理の仕事も進まなくなる。彼女、たいそう思い悩んだ様子で、ぼくのところに来ました。
でも、解決は早かったですよ。
彼女はもともと、『てんびん座』のチカラがとても強く出ていたんです。『てんびん座』は、【受け止めるチカラ】がありますが、もうひとつ【ルールを制定するチカラ】も相当に強いのです。
彼女は、ぼくのアドバイス通りに、いちばん運気が強くなる時期を選んで、営業部のオフィスのあちこちに、ふせんテープを貼ってつけました。
それは、こんなふうな文言で。
『無くなったら、補充すること』
『最後の人が、買ってくること』
『上から順番に使うこと』
等々。
【お願い】よりも【社内ルール】のような記述が効果的です。【暗黙知】だった事柄を【形式知(けいしきち)】へと変換していったとも言えますね。
それ以来、彼女をアゴで使おうとする上司や先輩はいなくなりました。
なぜならば、【暗黙知】よりも【形式知】のほうが効果の範囲が広いのですからね。