youtubeなどで、色々な先生が配信されている占い動画を時々拝見しています。
皆様、知識も編集技術もすごい!
私はどちらかというと、デジタル機器の操作があまりうまくないデジタル弱者ですので、配信しておられる方達はすごいなあと思うと同時に、知識の提供を非常にありがたく思っております。
先日も古典占星術についての配信を拝見していて、その時、ネイタルの配置を見る時にペレグリンをどう考えるかというお話を聞きました。
(ペレグリン→惑星の状態を表す品位の一つ。天体の働きが非常に弱く良くも悪くも影響が出にくい状態・働いていないと言われている様。デトリメントやフォールより悪いと判断される方もあるよう。詳しくは検索をお願いします)
そういえば自分のチャートでペレグリンをちゃんと考えてみた事がない。
知識としてあることは知っていても、現代占星術を使っていると、デトリメントやフォールを気にすることはりますが、ペレグリンを普段めちゃくちゃ注目して見ている事は正直ありません。
じゃあちゃんと一回見てみようと、自分のネイタルをチェックしました。
そしたら、あるわあるわ。けっこうペレグリン。
他にもペレグリンだらけだよという方おられるのでは?
でもまあアスペクトを取っていれば、そちらの天体からの助力も得られるわけですし、ノーアスペクト状態でなければ、モダンで見ている時に個人ネイタルでそんな影響ないでしょうと。
でもちゃんと考えてみたわけでもない。
よし、少しでも古典のやり方を練習してみるチャンスですし、自分のチャートで体感と合わせて考えてみます。
実際の鑑定で使えるようなレベルの知識は持ち合わせていませんが、おぼえたことをちょっとずつ反芻して学習です。
今回も登場。わがネイタルをペタリ。
品位 (占星術) – Wikipediaja.wikipedia.orgウィリアム・リリーの点数表17世紀の天才的な西洋占星術師ウィリアム・リリーは、惑星の強弱を判断する点数制を導入しました。ホロスコープのリーディングの精度を飛躍的に向上させたと言われています。エッセンシャル・ディグニティ、エッセンシャル・ディビリティ、アクシデンタル・ディグニティ、アクシデンタル・ディビリティがあります。horofor.com
ディグニティ、ディビリティの表は先生方がWEBでも掲載しておられます。
著作物でもありますので、こちらでの貼り付け掲載は控えさせていただき、ご紹介だけにさせていただきます。
古典技法について、まだまだ初心者のひよっこですので、「あら?それちがうんじゃあないの?」というところが出てきましたら、優しく教えていただけるとありがたいです
さて、上の図の中で、エッセンシャルディグニティがあるのは、金星と木星。
♉金星9度ですから、ドミサイルでトリプリシティでターム ありがとう、金星(笑)
♌木星4度で、ターム
アクシデンタルでもそれぞれ加点が入ります。ディビリティももちろんありますが、2天体とも総合でマイナス点は回避ですね。
後の4天体はペレグリン。
一番厳しく評価されるのは♉火星でしょうか。もともとデトリメントな上にペレグリンですので、大きく減点される先生もあるようです。
ではこのペレグリンな5天体のアクシデンタルな要素はどうでしょう。
ライツは9ハウス。♌11ハウスにある木星と9ハウスの太陽はパーチルでセクスタイル、月はアスペクトができたことで、フェイスですので弱くはありますがリセプションあり。太陽とコンジャンクションで新月を過ぎて満月へ向かっています。
木星はセクトの吉星で11ハウスにありますのでジョイも得られ、オーブ3で状態ワルワルの火星とスクエアでも、どうしても駄目なほど損なわれているとは思えません。
11ハウスからのパーチルなセクスタイルになる太陽と、月はタイトめにコンジャンクションしています。
ライツは木星によって助けられて見えます。
ライツと近い位置にある♉水星。コンバスト位置…ですがサインの壁がありますから、なんとか極端なコンバストは避けてアンダーザサンビームくらいと考えるのがいいかなと思います。そして凶星アルゴルの5度以内。
火星の次にしんどそうにみえる天体ですね。
こんがり焼きあがっております。頑張れ、水星。
ですが、近くにある為に、ライツのコンジャンクションは水星のドミサイルである双子座にあり、オーブが5度ありますがお互いの圏内にあって、リセプションが発生。太陽は双子座にいるなら水星は熱烈歓迎。
太陽ほどガッツリではありませんが、オーブをとれば木星の恩恵を受けられる位置。
いわゆる『水星らしい』働きにはならないのんびり水星かもしれませんが、工夫や学習によって補うに十分な配置に思えます。焦らず癖を活かした『♉の水星』をじっくり育てる配置だと、私は読みました。丸焦げ消し炭ではなく、おいしく燻製。
ちょっとしんどい火星はおいといて、土星を先に見てみましょう。
♍土星7度 12ハウスにあり、そしてペレグリン。そもそもマレフィック。
ですが、タイトめで状態の良い金星とトラインがあり、これでトリプリシティとタームで金星の恩恵を受ける事ができます。
太陽ともアスペクトがありますので、スクエアにはなりますが、フェイスで木星の助けをもらっている太陽を受けています。
伝統占星術的に、昼チャートの土星で12ハウスのジョイ。金星火星の力をライツに橋渡しをしていて、チャート全体でみれば良い作用と考えてもよいのではないかと思います。
金星と火星には節度と努力を教え、ライツにとって土星はしんどいながらも、土星側の言い分や行動を理解はできる…と言った感じでしょうか。
アスペクトを多数持つ事で他の天体の影響を受け、最悪にならずにいてくれるようです。
さてどん尻に控えますは火星。
♉火星 デトリメントかつペレグリン 8ハウス オクシデンタル 昼チャート
どうしたの、火星。なんでそこにいるのさ。
あれまぁ、と思うこの火星君ですが、このチャートで一番調子が良いだろう金星とコンジャンクション、好調の木星とスクエア、マレフィックどうしではありますが土星とのトラインを持っています。
アスペクトがあるお陰で、金星から受容されますし、スクエアとはいえ大吉星の木星とつながりができます。そして太陽と月のコンジャンクションとも木星・土星を介して繋がりができ、操縦不能な状態では決してありません。
クセツヨかもしれませんが総合してみれば、十分魅力的な火星ではないでしょうか。
THE・お姫様の金星の対に、あかんたれで放浪者の火星王子。
そりゃあ火星王子の自己肯定感は地の底でもおかしくはない。
けれどソーシャルまでの天体が、このダメ王子様を見捨てていないのです。
金星と火星という対になる天体が、それぞれ一番吉で一番凶。他ならぬ8ハウスで合として抱き合っているなら、それはもう清濁併せ吞む人間の醍醐味として最高に味わい深い配置ですね、と楽しむのが良い答えではないでしょうか。
きっと人生を味わい尽くすための火星牡牛なのですよ。
木星+ライツ水星の『軽さ浅さ広さ目立つ』に対して、土星+金星火星で『重さ深さ狭さ隠れる』の、対極の価値観を与えているのも、アンビバレンツな考えや感情に振り回される私らしい配置です。
最後に振り返って自チャートを見るに、現代占星術を主軸のネイタルでの判断は、ペレグリンで『かつ、ノーアスペクト』や『かつ、アクシデンタルのディグニティもない』となった時にかなり厳しいので、よっぽどでなければ気にする必要はないのでは?と感じました。
フォールやデトリメントになっている時点で状態に注目はいきます。
確かに癖のでやすい位置ですし、引っ掛かりの多いところになりますが、ペレグリンに気付く前に既にそのややこしさは滲み出ていて他の要素でも注目していました。
牡牛座火星も見た時点で「品位悪!でも金星一緒にいるし!」てなってますし、こんがり水星も「燃えてる!でも双子座の太陽が水星を歓迎しないわけないでしょ!」と。
でも、問題を深堀していくためにペレグリンに気が付けば、『ペレグリンという状態の癖』から切り口を見つけて、解決策に繋げられます。
ペレグリンかつノーアスペクトの天体があれば、その人がどこかに大きな突っかかりを感じておられるだろうことも、今回自分のチャートを見ながら感じました。
そこが苦手や傷になりやすいのも納得です。
対面鑑定で素早く「む?これはひょっとして」と気が付ける様になれば、確実にアドバイスできる事柄が増えます。
うん、やっぱり占星術は面白いですね!
だけど古典に挑戦しようと思うと、やっぱりハードル高いですね(;^_^A見るところが盛りだくさんで、全然追いつけていないです。
見慣れた自分のチャートですら、めちゃくちゃ時間がかかりました😂
精進あるのみですねえ。