『自分を知るための痛み』という記事で、キロンについて少し書かせていただきました。

魂の傷と癒しを表す小惑星で、自分でも踏み込みづらい心の部分について考える入口になる箇所。

感じ方は人それぞれになります。とても意識されていてつらいポイントである人もあれば、もっと別の個所に引っ掛かりっを感じている人ももちろんおられます。

キロンの公転周期は約50年ですから、自分の前後2~3年くらいの人たちはかなり近いところにキロンが位置しています。

ですので、サインやトランスサタニアンに対して作るアスペクトは世代で似ている方が多くなります。

私はキロンを個人の問題として解読していくなら、ソーシャルまでの天体とタイトなアスペクトを持っておられるかや、ハウスと感受点にどう絡んでいるのか、そもそもどんな癖のあるチャートなのかに注目します。

『個人チャートの特性に、キロンがどう関わっているのか』

というところを見つけられたら、その人の傷の形や症状がみえてくるように思います。ですので、キロンの読み取りにはちょっと時間がかかっております(;´∀`)

鑑定される先生によって読み取り方は色々かと思いますので、ご参考まで。

私のネイタルのキロンは、8ハウス牡牛座金星にオーブ1で合です。

この金星はチャートルーラーかつファイナルディスポジターで、火星とオーブ2で合。その火星と乙女座土星がパーチルでトラインとなっています。

傷を背負った金星が、私の思考パターンの基にもなっているのかな。

火星とキロン・土星とキロンとなると、オーブが3以上出ますので、まあそんな気にすることもないかなと思うところです。

ですが金星火星合とトラインの土星という、がっちりした組み合わせが出来ているので、ここは切り離さずに一塊で個性として捉え、そこにキロンが関わっているとして、まとめて考えてえいます。

8ハウス金星火星の合にキロンも合。

『あくまでも私の場合、です』と前置きをします(笑)

同じ配置でも違う悩みを抱えておられる方は絶対あるはず!

私の場合、隣に誰かがいる事が耐え難い。愛情の感じ方・示し方が不器用。女性として必要とされることに懐疑的。子供を持つ事が怖い。そうして一度も結婚していない!(笑)

人間として深いの繋がりを持つ事への恐れ、男性から女性として意識される時に生じる相手への深い疑い。自分も含めた人の心のうつろいやすさに辟易としていました。

様々な思いはありますが、一言にまとめるなら『人はどうやっても分かり合えない』。諸々ありまして、こんな拗れを抱えてしまう人間になりました。

諸々ありましての部分は、ほんとに個人的で人様にお話しするのもはばかられますので、つっこんで話をしたいわ!という方は、是非鑑定におこしくださいませ✨

♍土星(12ハウス)とソフトアスペクトを持つ♉火星金星の合(8ハウス)にキロンがくっついてると言われて、「ああー、なるほど!」となりましたね。

いっそ分かりやす過ぎて、もうちょっと意表をついた事象だったら良かったのに。

分かりやすかったからこそ、こうしてネタにもできたわけですが。

8・12ハウスの間の事で、そもそもの根源に信仰・家族・セクシャルなコンプレックス・自他の境界について、の問題があるのもそれらしい感じがしますよね。

では、そういった自分の拗れに、どうやって向き合ってきたのか。

私が向き合った時は占星術的な事は何も知らない時だったので、なんとなく感覚と体感で解決法を探したことになります。しかし、今思い返すと、占星術的にも適った考え方をしたんだなと思います。

その方法は、『太陽の目指すことを諦めない』事でした。

そして、自然と自分のネイタルのチャート上で幸運の高いところに助けを求めてもいました。

先日スペース配信で、尊敬する先生が、キロンを乗り越える時に太陽を意識するのは大事な事だと仰っておられて、その通り!激しく同意です!と配信を聞きつつ頷きまっくっておりました(笑)

私の太陽は9ハウスの♊にあり、月と合しています。

吉星の木星は11ハウスの♌で太陽とパーチルのセクスタイル。そして、ハードではありますが、火星とスクエアで絡みがあります。土星も火星金星にアスペクトすると同時に、ハードではありますがライツの合にスクエアで絡みを持っています。

パーソナルプラネットはソーシャルプラネットを通してネットワークしてるような流れ。

その通り、良い事も悪い事も、人や周囲と関わり社会環境に触れる事で、心(月)と気持ち(太陽)と感覚と体(金星火星)が成長しあう仕組みです。

感覚と体の感じた痛みや不快を理由に、諸々と触れ合う事を止めてしまったら、♊の太陽と月はいつまでたっても成長できません。

9ハウスのライツと7ハウス以降で出来ているアスペクトは、いかな8ハウスの問題であっても自分の内だけでは解決に及べない、ということでしょうか。

11ハウス木星の助けは、自分より優れた人物に出会う事。良い師に出会い、良い友人に恵まれた事でした。

尊敬できる人たちに出会うことで、その人達の言葉やアドバイスを聞こうという耳が開き、友情というかけがえのない愛情も世の中に存在するのだと感じた事は大きかったです。

そういう人たちに巡り合ったのは、問題を考える事を止めず、自分と違う人たちと話すことを求めるライツの意志があったから。

傷を抱えた吉星の金星も、8ハウス♉らしく問題がありつつも愛すべき家族と血縁、難あり性格でも他の人から望んでもらえる資質をちゃんと持たせてくれています。

変な子だなあと思っても、私のわだかまりに付き合ってくれる人達がいるのです。

パートオブフォーチュンやMCと合になる天体なども、思い返せば壁に当たるたびにどこかしら助けを与えてえくれていました。

キロンについて思いを巡らすとき、まず、あなたはキロン(傷)ではなく、太陽であることを忘れないでください。

傷はたしかにあなたの一部ですが、全てではありません。

キロンの他にも、たくさんの星があなたの中にある。

ライツ、特に太陽が理想とすることは自分を輝かせる元ですし、生きやすい方向性でもあります。傷にとらわれ過ぎず、自分が何を求めていて、何をしたいのかに思いを巡らせなければ先には進まないし、問題をどこからどの順序で解決していけばよいのか、わからないままになってしまいます。

『こうなりたい』『こんなことがしたい』という願いは、魂の傷を乗り越えていく道しるべであり、魂の傷こそが、その切実な願いを生み出しているとも思えます。

火星期を過ごす今、キロン的な問題が解決したわけではありませんが、『子供の私』とちゃんと手を繋いだ状態で過ごせています。

時にわがままを言い泣きわめく傷を、諫めるでもなく慰めるでもなく、横でじっと待っていられる。

そのままの不出来な私を、私自身が手放さないし諦めないと確信できています。

人をうまく愛せない人間が、どんなにか愛を知りたくて、愛されたくて、誰かを愛したいかということを教えてくれた傷です。

そして愛する事と同じぐらい、理性で相手を理解しようとする事は尊いとも教えてくれました。

傷として残るから、忘れない。痛むから、思い出す。

ホロスコープには傷が示されているだけでなく、その解決法もちゃんと書いてあるというのが私の実感です。

これを読み解くのには時間もかかりますし、クライアントとの信頼関係も必要になってきます。

ご相談のそういうところに添うていける技量を持った星見になりたいものです。